テスト前夜

PM8:00

明日に備えて本店オーナーと本店長、そしてドライバーとの入念な話し合いのもと

完璧な状態になるよう、一切の妥協を許さない組換えと取付を行った

今回テストするタイヤはGT RADIAL チャンピロ HPX 215/45ZR17 91W 

どのメーカーも力を入れている大衆サイズであり、一番参考になるとの判断からのチョイス

ここで注目したいのが 知名度のある フェデラルNANKANGには無い ZR 91W

当社サイト内 {タイヤ豆知識} にもあるように、速度記号 と ロードインデックス の値

ロードインデックス は、簡単に言うと、耐荷重量の値で、重さに耐えられる力を表していて

速度記号 は、 車両が平坦な路面を走って、安全に出せる最高速度を表しています

これは、安全性能の表記であり、高性能ということの証明でもあります

 

タイヤには、車両重量×車が走っている時の慣性力(加速・減速・旋回時)が掛かります

つまり、車重の重い、輸入高級車が高速走行している時

気持ちよくコーナーを駆け抜ける時、車線合流での加速

ハッとした時のブレーキなどでは、特にタイヤへの重さが加わることになり

その重さは、速度に比例して大きくなっていきます

さらに、スポーツ走行をする場合には、より大きな重さが加わることになるので

速度記号 ロードインデックス値が 重要 になってきます

タイヤの許容範囲が広いということは性能を計る上で大きなアドバンテージであると同時に

ユーザーにおいても 安全と安心感を得られ、価格も含めて、ご満足頂いている所以となっています

 

1951年に自転車用タイヤの生産をスタートさせたGTラジアル社がこれほどまでの

ハイパフォーマンスタイヤを生産することができるのは、世界タイヤ業界のビッグ3と言われる

ミシュラン社との関係をなくしては実現することはできなかったのではないであろうか

ミシュラン社は、ル・マン24Hレースが開催されるフランスのタイヤメーカー

ル・マンでは常に上位入賞車に装着され続けており、タイヤ性能については

もはや、説明する必要もない程の実績と、信頼を掲げているトップメーカー

今年で120年という歴史があるミシュラン社の、パイロットスポーツ を

ライセンス生産していたのは、GTラジアル社である事からもわかるように

その技術と生産力がGTラジアル社にはあるのです

 

ミシュラン社の技術力と、長年に渡る生産力をも引き継いだGTラジアル社は

この度、欧州高級スポーツカー(ポルシェ等)標準装着されていたパイロットスポーツを

さらに、進化させて改良した CHAMPIRO HPX を 満を持して発表

パイロットスポーツを継承した HPX の性能は証明済みで パイロットスポーツに比べ

どれ程のポテンシャルアップが図られているのであろうか

それはGTラジアル社の技術力、生産力の証しとなる

 

 

今回のテストドライバー&車両

某証券会社勤務 N さん 普段はBMW M6を駆る本格的カーマニア 

18歳で自動車免許取得後 地元峠でドライビングのセンスを磨く 

休日にはレーシングカートに乗り換えてプライベーターとしてレースに参戦

普段は大人しいジェントルマンではあるが、車に乗り込むと即座に戦闘モードに突入し

アクセル全開の暴走機関車と化す。特にブレーキング競争からのコーナーへの鋭い突っ込みは

他のドライバーからも一目置かれ、コーナー進入で並ぶことを恐れられる存在で

「彼にインを譲らなければ、両車接触コースアウトという末路になってしまうので譲らざるを得ない」

とまで言われている

 

RPS13 180sx パワー443ps エンジンのみならず、ミッション、デフ、足回りまでのフルチューン

ボディは軽量化され、シャーシ本体に補強まで施された、本物のコンプリートチューニングカー

戦闘的なスタイルとは裏腹のウインクはご愛嬌である

このハイパフォーマンスカーにチャンピロ HPX を装着しても全く違和感は無く

デザインの良さが車のルックスを引き立たせていた

さすがに、ハイパースポーツラジアル を継承したHPX

ドライバーの脳にまで働きかけ、興奮を呼び起こさせる

 

 

 

今回のテストに使用するタイヤ CHAMPIRO HPX 215/45ZR17 91W  

無論、本国インドネシア製 毎度のことではあるが

ここで当店オーナーと本店長の話し合いを超えたバトル??勃発!

Kオーナーは8.5Jに215/45を引っ張って装着しているのだから2.2キロでとの意見

T店長は車重の軽いチューニングカーでは1.9の方がグリップするし

良いホイールに、他のアジア輸入タイヤとは違いサイドウォール剛性の高いHPXなら大丈夫!

との意見だ はじめのうちは、ドライバーも参加しての意見交換を行っていたが

いつの間にか2人のバトル模様といった感じであった。

それもそうだろう、意見が割れてから1時間も争っているのだから!

根っからの車好きで熱心だとはいえ、この頃になると、正直 2.05でいいだろ! 

という突っ込みが、周りの各々の顔を見ると、聞こえてくるような気がしていた

結局、T店長は、自分自身の車にもHPXを装着しており、スポーツ走行もしていることから、

1.9でのテスト決行に落ち着き、空気圧の変化を嫌い、窒素ガスを1.9キロ注入

結果論になってしまうが、確かにグリップを最大限に考えれば低めの空気圧

しかしサイドウォールの剛性が無ければよれてしまうし、排水性も悪くなる、

最悪はホイールからの脱落の危険性もあった。

T店長のHPXへの絶対なる信頼が無ければこの選択をすることは難しいのである。

さらに、スリッピーな当日の路面コンディションを考えれば

1.9で間違いは無かった と言えるであろう

セットアップ完了

AM 01:00

 

組みあがった状態はこんな感じ 

ミシュランパイロットスポーツから受け継いだ

基本トレッドパターン+独自のロングアローシェイプトレッドは美しく

高剛性サイドウォール+リムガードのデザインも戦闘的でかっこいいでしょ?

更にどんなポテンシャルを持っているのか?本当に楽しみです

いざ出発!

AM 6:30

まだ薄暗い朝、当日は予想通りの激しい雨で視界(後方)もご覧のとおり 

本店長のドライブでデモカーのコルベットZ06に乗り込み取材開始!

私も色々なスポーツカーに乗ってきたが、この車のポテンシャルには

寝起きながら、正直カルチャーショックを受けた

まず、スピード感が全く無い 体感で60キロくらいと思っていたのだが

メーターで○○○キロ以上出ているのだ

それと同じようにコーナリングも60キロで曲がっているような感覚

この車の懐の深さなのであろう、足回りもクイックであるが

路面の凹凸にも跳ねることはない

さすがに、ル・マンで常に上位を走る車のベース車両であり、完璧なコーナリングマシン

昔の直線番長の代名詞ともいえる コルベット とは全くの別物と言える

加速、減速、旋回、どの動作をしても、常に路面に張り付いたままでGは感じるが、

車体は水平のまま、変化が無い感覚なのである

いつかは自分のドライブで体感してみたい 

この車は市販のレーシングカーなのだ と私は改めて実感した

 

到着

AM8:30

ここが、今回テスト走行会を行う 日光サーキット 車格の大きい車には厳しいところもあるが

テクニカルでおもしろく、都内より2時間くらいで行けるサーキットということで

人気の高いスポットである。 また、ドリフトのメッカ とも言われている

 

走行前チェック

AM9:00

当日の雨を予測してのセッティングを行っておいたのだが、

想像していた以上の大雨で、気温も路面温度も上がらない

ドライバーにもタイヤにとっても過酷なテストになりそうだ

準備万端 暫しの休息

AM10:00

悴む寒さの中、和気藹々と作戦会議 

休憩所に駆け込み、震える大人達をよそ目に外ではしゃいでいる子供たち

いつの世も子供は風の子 である。

 

コースはこんな感じです

2速、3速がメインの低中速サーキット

タイトなコーナーが連続するセクションでは、ウェイトの軽い車が有利

ピークパワーを求めるのではなく、レスポンス・ピックアップの良いエンジンチューン

”韋駄天走り”の仕様で、トラクション重視のマシンがタイムを争う

混戦必至のサーキットレイアウトになっている

 

HPXの運動性能を証明できる

有難い大雨の中、いよいよスタート

AM10:30

全車ピットロードからの一斉スタート

ピットロードで待機中のドライバーの表情は、寒さのせいもあってか強張っていた

少し落ち着いたとはいえ、依然として雨足は強い

ワイパーも利かない・視界は最悪・路面は川のよう どうなるものか 乞うご期待!

 

 

 

 

ウォーミングアップ終了 (HPXテスト走行の模様)

 

コース上が川になるほどの大雨と寒さによって、タイヤの温度が上がらない

特に一周目、各車はイメージ上でのタイヤのグリップと実際のグリップ力に

ギャップが大きく生じ、スピンが続出する展開となった

そんな中、HPX装着の当社テスト車両は、ごきげんなパフォーマンスを見せた

テスト動画の中のドライバー談にもあるが、コース横から観察していても

車両に唐突な動きが無く、マイルドな動きをしていた

限界域の狭間を行き来しながらも、ドライバーの意思に的確に答えている といった印象を受けた

タイトなS字コーナーで、タイヤには特に、素早い応答性と、慣性の反動により左から右へと

横方向への強烈なGが発生するために、それを受け止めるグリップ力が必要となる

ドライバーの運転技術があってこそだが、「弘法筆を選ばず」 とは

いかないのがモータースポーツなのである

HPXは、このS字コーナーでも、スパッと向きを変え、ピタッと流れる動きを止め

コーナーを駆け抜けていった。現場でギャラリーをしていた、某レース系カーショップの代表からも

「あの車、動きいいね〜」と話し掛けられた程だ

仕様を聞かれて、タイヤはCHAMPIRO HPX と答えたところ 

冗談と思ったのか「またまた〜!(笑)」という反応

カーショップ代表は戻ってきたテスト車両のタイヤを見るなり

ドライバーに駆け寄りいろいろと密談??をしていた

やっと信用して頂けたようで、HPXに対しての興味と賞賛を頂いたのだ

そうです! 広報部どんだけぇ〜?って言うほど、このHPXの性能というのは

公表されていないのである

 

 

S字コーナーの出口から、次のキツいコーナーへかけてのコーナー間の、このセクションは

アクセルを踏み込んでいくので、車速が乗るのだが、次のコーナーがきついので

急加速・急減速・急旋回(教習所でも習う、一般道でやることはまず無い3つの急の総集編)区間

ご存知のようにタイヤに最も負担の掛かるアクションを行わなくてはいけないのである。

逆に言うと、この区間ではタイヤ性能が顕著に出るということでもある。

このセクションでも、HPX は一連の動作を滑らかに、スムーズ且つ、

安定感ばっちりの動きを見せていた

動画でもご紹介させていただいているが、スピンしそうな怪しい気配は全く無く

安心して見ていられるので、ご自身で確認していただきたい。

 

 

 

こちらが先述の急減速アプローチである

タイヤは強烈な横Gと減速という縦のGを同時に受け止めることになる

路面も濡れており、ブレーキによりロックしやすい状態

車輪がロックしてしまえばコントロールを失い、車はどこへ飛んでいくか予測不能

それを恐れてブレーキを弱めれば、コース外、奥の溝へと一直線

という”鬼門”のこのセクションでも HPX は難無く仕事をこなしていた

スピン・コースアウトを繰り返す、他の車両の横を嘲笑うかのように

豪快な角度・圧倒的な進入スピードですり抜けて行く

減速もさることながら、このHPXは 曲がれるのだ

横方向のグリップ力も飛躍的に向上しているためか

あと一歩のところでの踏ん張りが今までのタイヤとは違うのである

走行後、ドライバーのコメントでは、ハイグリップであるのにコントロール幅がある

車の動きがわかりやすいという印象があり、とても気に入った との事

通常、ハイグリップタイヤというのは、グリップを限界まで高めるために

限界を超えたときはスパッと流れてしまい、スピンしてしまうのであるが

 HPX にはコントロール幅があるようだ

それが、限界域での走行でも安定した走りができる要因であり

且つハイスピードでの旋回を可能としたのだ

 

我々が思い描いていたタイヤ性能を、十二分に発揮してくれた 

CHAMPIRO HPX まさに、自信が確信に変わった瞬間である・・・

これほどのタイヤ性能を持っていながら、知名度が低いせいで

粗悪品と同じく扱われてしまうことは、非常に勿体無い話である

GTラジアル社の広報・輸入元にはもっと力を入れて頂きたい!

HPXテスト動画

今回のテストは 新製品のHPXがドリフト走行に向いているかのテストではなく、 あくまで、ウエイトのある輸入車 パワーのある輸入車に装着して 安全に走れるか? 雨の日の走行も大丈夫か? をテストしています。 本来なら当店のデモカー ポルシェ997GT3 コルベットZ06 で テストしたかったのですが、両車とも 公道用のラジアルタイヤでは 対応できない程のチューニングカーに仕上げてしまっているため ノーマルの ベンツ BMW アウディーの参考にならないと判断して断念しました。 第一、両車にあうタイヤサイズも残念ながらHPXにはありませんでした。 ベンツ BMW アウディ と違い、テスト車両の車重は1290kgと軽い車体のため 敢えて空気圧を1.9キロにあわせてテストしました。 輸入車へ装着して公道を走る場合は、本来の2.2〜2.3にあわせて走ってください。
良いデータが取れたので撤収

テストも終わり、帰り支度をしているところ さきほどまでの雨は嘘のように上がり

CHAMPIRO HPX のテストの成功を祝福しているかのようだった!?

しかし、雨天でのテストを行う機会はそう無いと思うので、とても貴重なデータが取れて幸いである

 

テスト走行後のタイヤ

 

ウェット路面とはいえ、新開発の独自フルシリカコンパウンドのおかげで

これだけの激しい走りを1日中しても、磨耗はこの通り、減り方も均一である

以前から輸入タイヤの問題点であった、素材、品質の違いからくる

ブロック剥がれ、偏磨耗は一切見られず、パフォーマンス+耐久性も証明された

テスト走行後、天候は晴れていたのだが、100キロ程の道のりを、このタイヤのまま

自走で帰宅する際、どのようなスピードでどんな走り方をしたのかは

ここでは敢えて伏せさせて頂くが、本店長(赤い彗星(自称)Z06 に

コーナーでは、テール・トゥ・ノーズ で張り付いていた

その後、赤い彗星(自称)はポテンシャル(車+ドライバーの性格)にものを言わせ

ノールールで視界から消えて行ったのは、当然の結末と言っても差し支えないであろう(苦笑)

 

数日後 ロードノイズ、乗り心地の悪化は無かったと ドライバーから報告を受けた

最後に一言

 

今日一日 お疲れ様でした・・・

 

今回行ったテストは、ドリフト走行についての性能テストではありません

そう、何度も言うようにこのテストは限界域でのテストなのである。

市街地、高速道路でこれほどの状態になることは、まず無いと言え

このHPXを装着され、お客様方が体験することは無いのではあるが

逆に、このような領域でも、安定したパフォーマンスを発揮することができるタイヤであり

大排気量、ヘビーウェイトであっても乗用車で、一般に使用されるのですから

安心してドライブして頂きたい

 

ドライビングの腕、タイヤ性能も過信することなく、安全運転をお願いいたします

 

当然のことながら、お金のある方は REGNOやPOTENZA 

もしくは、Pilot Sport2を選んでください

 当店の、自称赤い彗星も、POTENZA しか履いたことがありません

でも、フトコロが寒いときは 夢や理想ばかりでなく 現実的に考えても GT RADIAL です

 

 

 

次回 富士スピードウェイ グループ広報部のスティーブ H が S13でチャンピロHPXの走行テスト
赤い彗星(自称)本店長がコルベットZ06で ブリヂストン POTENZA RE050A

 RE-011Sの走行テストも予定しています。